2025年10月23日#企業法務
スタートアップにとって、ベンチャーキャピタル(VC)からの出資は、飛躍的な成長のための大きなチャンスです。
しかし、ベンチャーキャピタル(VC)との契約には特有のリスクや注意点が存在します。
この記事では、スタートアップがベンチャーキャピタル(VC)と契約する際に注意すべきポイントを解説します。
ベンチャーキャピタル(VC)は単なる「お金を出すだけの存在」ではありません。
出資後、経営に関与したり、将来のExit(IPOやM&A)を強く意識した支援を行います。
つまり、資金提供と引き換えに、一定の経営自由度を失う可能性もあるということが重要です。
VC投資契約は、必ずしも創業者にフレンドリーな内容とは限りません。
| 契約条項 | 注意すべきポイント |
|---|---|
| 株主間契約(SHA) | 経営権制限条項(取締役指名権、拒否権)に注意 |
| 希釈防止条項(Anti-dilution) | 資金調達失敗時に創業者持株比率が激減するリスク |
| 優先株式条項 | 清算時の分配優先順位が創業者に不利にならないか |
| Exit条項(Drag-along) | VC主導でのM&A強制売却に備えた条件交渉が重要 |
特に、最初の条件が厳しすぎると後続ラウンド調達が困難になるため、慎重な交渉が必要です。
スタートアップにとってVCとの提携は、単なる資金調達ではありません。
成長支援+中長期的な経営パートナーとして位置づけるべきです。
そのためにも、最初の契約時に自社にとってフェアな条件を引き出すことが、将来の成長と成功を左右します。したがって、ベンチャーキャピタル(VC)の契約交渉・レビューに不安がある場合は、弁護士等の専門家に相談することが重要です。