2025年12月2日#企業法務
フランチャイズ契約の締結において、フランチャイズ本部は、加盟店に対し、「法定開示書面」という重要な資料を交付することもあります。
この法定開示書面は、単なる案内資料ではなく、加盟希望者が冷静に判断するために欠かせない法的義務資料です。
今回は、法定開示書面とは何か、なぜ重要なのかを詳しく解説します。
法定開示書面とは、フランチャイズ契約の内容やリスクに関する重要事項を、加盟希望者に事前に説明するための書類です。
この法定開示書面は、「FC契約要点」、「フランチャイズ契約の要点と概説」などと呼ばれていることもあります。
中小小売商業振興法という法律では、本部に対し、会社概要やフランチャイズ契約書の内容を要約して分かりやすく記載した書面を加盟希望者に事前に交付し、その内容を説明することを義務づけており、法定開示書面はこの書面にあたります。
ただし、中小小売商業振興法に基づく法定開示書面の提示については、小売業と飲食業でフランチャイズ展開をしている本部のみが義務を負っています。
【メリット】
フランチャイズ本部側としては、記載の仕方について以下のような大きな注意点があります。
【本部がやりがちなミス】
これらのミスがあると、契約後に「重要事項説明義務違反」とみなされ、契約解除・損害賠償リスクにつながる可能性があります。
フランチャイズ本部側としては、法定開示書面の誠実・正確な開示に努めることで、トラブル防止と信頼構築ができます。
誠実な情報開示こそが、トラブル防止とネットワーク発展のカギです。フランチャイズ本部・加盟希望者双方が、法定開示書面をしっかり確認・活用して、安心できるフランチャイズ展開を目指しましょう。
当事務所では、フランチャイズ契約書の作成・レビューと共に、法定開示書面の作成・レビューも対応しております。
法定開示書面に関するご相談はお気軽にどうぞ。